「自分はこのまま、この会社で働き続けて大丈夫なのだろうか・・・」
そんな考えが、ふと頭をよぎる事はありませんか?
「もう耐えられない!!」
「辞めるって決めた!!」
なんて人もいるかもしれませんね。
でも、もし「今、辞められたら困るんだよね」と会社から引き止められたら?
今まで頑張ってきた会社を辞めると決意したあなた。
辞めると決めるまで、それはたくさん悩み、考え、自分なりに答えを出すまでの苦悩があった事でしょう。
そして、あなたは意を決して上司に相談した。
もしくは、すでに退職届を提出した後かもしれませんね。
ところが、何やら簡単に辞めさせてくれない空気が・・・
できるだけ円滑に辞めたいあなた。簡単に辞めさせる気がない会社側。
あなたが気持ちよく次のステージに進むために、こんなところで労力を消費してしまったら死活問題です。
あなたが勇気を持って踏み出した大きな1歩を無駄にしないために、できるだけ円滑に退職できる方法を一緒に考えていきましょう。
引き止められても揺らがない退職の意思を持つ
「ちょっと会議室で話をしようか」
辞めると意思表示をした僕に上司が言いました。
会議室に上司と二人きり。
妙な緊張感が流れます。
そして、手のひらを返したかのように優しくなり、良い条件ばかりを言って、僕の意思を聞き入れてくれません。
もう「考え直します」と言わなければ、この会議室から出られないのではと思うくらいでした。
そして、話は平行線に終わり、僕は会議室から出たいがために「もう一度よく考えてみます」と伝えましたが、意思は変わらず、無事辞める事ができました。
このように、会社によっては、今まではなんだったのかと思うくらい、甘い誘惑であなたの気持ちを揺るがそうとする場合があります。
「仕事量を減らすから」
「給与を上げるから」
「正社員にするから」
もしかしたら、会社は自分を必要としている、今までより良い条件で働けるかも!!
なんて嬉しくなって考え直してしまうかもしれません。
でも、よく考えてみて下さい。
あなたに辞めようと決意させるほど、精神的に追い込んだものはなんですか?
その追い込んだものが、簡単に変わると思いますか?
最初は少し良くなったとしても、またすぐに大変な状況に戻る可能性はありませんか?
もしくは新しい目標ができて、その為に転職をしようと決めた人もいるかもしれませんね。
あなたの人生です。そんなあなたが悩みに悩んで出した答えです。
その判断は正しいに決まっています。
自分の決めた事に自信を持って、周囲の言葉など気にせず、最初に辞めると決めた素直な気持ちを大切にしてあげて下さい。
そして、その揺るぎない意志を、会社側にはっきりと伝えましょう。
会社が脅してくるときは
甘い誘惑ならまだしも、恐喝などして脅してくる場合は注意が必要です。
あまりの恐怖に、もう一生辞められないのではと不安になるかもしれません。
でも、安心して下さい。あなたには辞められる権利があります。
相手がどんなに鬼の形相で責めてきたとしても、冷静に対処していきましょう。
(1) 退職届を受け取ってくれない
上司に退職届を提出しても、受け取ってくれないなんて場合もあるでしょう。
もしくは就業規則にあるからと、退職日を先延ばしにされる事もあるかもしれません。
でも、法的には退職届を提出した2週間後に辞める事ができます。
もちろん、退職届には記入した日付・名前・捺印を忘れずに。
そして、念のためコピーしたものを手元に保存しておく事をお勧めします。
なぜなら、口頭で言った言わないで揉めると大変なので、証拠としてとっておくためです。
身の危険を感じるほどの状態であれば、内容証明郵便で退職届を送付する方法もあります。
退職届が会社に到着後、2週間経てば辞められるのです。
(2) 違約金などを請求してくる
辞めたいのなら、会社の規則に基づき違約金を払え、なんて脅してくる場合もあります。
もしくは、「懲戒解雇にするぞ」とか、「損害賠償請求するから」なんて、ありえない事まで言われるかもしれません。
会社によほどの金銭的な損害を与えたなら仕方がありませんが、あなたは辞めたいと意思表示しただけです。
そんなものを支払う義務は全くありませんし、会社側だって一個人に請求するのは大変な事です。実際に請求する事などはまずありえません。
何も知らないと思って、怖がらせようとしているだけです。
正しい知識を持って対応するようにしましょう。
自分だけで解決できないときは総合労働相談コーナーへ
辞めたいけど、やっぱり不安だ・・・一人じゃ怖い!!
という人は、ちゃんとした法的機関にご相談する事をお勧めします。
労働基準監督署の存在はご存知かと思いますが、その署内に総合労働相談コーナーという相談窓口があります。
きっと解決できる良いアドバイスがもらえると思うので、絶対に1人で抱え込まず、気軽に電話で相談してみましょう。
http://www.mhlw.go.jp/general/seido/chihou/kaiketu/soudan.html
「総合労働相談コーナー」と検索するとすぐに出てきます。
お住まいの県によって窓口が違いますので注意して下さいね。
まとめ
本来であれば、最低でも1~2ヶ月前に意思表示し、上司と相談しながら退職日を決め、引継ぎを行い、円満に退職したいものですよね。
でも残念ながら、辞めるだけなのに脅してくるような会社が存在するのも事実です。
そうかと言って、入社してみなきゃ分からない事も多いですし、今までが優しかったのに、辞めると意思表示したら態度が一変したなんて事もあるのです。
入社するのも大変ですが、退職する時も大変です。
もしかしたら、嫌な思いをしてトラウマになってしまった人もいるかもしれません。
でも、その大変な作業を乗り越えれば、あなた自由です。
新しい目標に向かって、また大きな一歩を踏み出して下さい。
そうすれば、今回の経験も笑って話せる日が来ると思いますよ。