「うつ病で退職するけど、これからの生活どうしよう」

辛かった職場環境から解放されるとはいえ、不安になるのはこれからの生活ですよね。

 

うつ病は心の病気ですから「働きたいけど働けない」という状況が続きます。

私自身も「働きたい」と「死にたい」がいつも背中合わせで、この思考から解放されるまでは時間がかかりました。

うつ病では、時間の経過も治すためには必要な要素なのかもしれません。

だからこそ、気持ちが落ち着くまでしっかり休むのは必要です。

 

「でも、お金が・・・」と心配しなくて済むように、今まであなたの給与から天引きされてきた健康保険料と雇用保険料の制度を使って、安心できる環境を作りましょう。

「難しいそうだけど、大丈夫かな?」と思うかもしれませんが、手続き自体は簡単なので、ぜひ利用してみて下さい。

 

失業保険ってどんな制度?

あなたの給与から毎月引かれている雇用保険料。

退職したあとに活躍する保険であるため、正式な名前である「雇用保険」と言うよりは「失業保険」と呼ばれる事が多いです。

 

退職した場合は、収入がなくなると生活できなくなってしまう危険性がありますよね。

それを避けるために、失業手当を給付する事で生活を安定させ、再就職しやすくするために作られた制度です。

そのため、失業手当をもらうためには働く意思がある事が大前提です。

 

十分な検討をせずに入社すると仕事が長続きしない事もありますよね。

できるだけ再就職活動に専念できるように、給与代わりに生活を保障するための手当と言えます。

うつ病退職でもらえる失業保険・傷病手当金・労災の違い

公的な保険であなたが利用できる制度は、失業保険・傷病手当金・労災の3つです。

「名前は聞いた事あるけど、何が違うの?」と疑問に思いますよね。

うつ病の場合は再発しやすく、療養期間も長くなってしまいがちです。

この3つの制度の違いを確認した上で、どれを利用するか検討してみて下さい。

 

 

まずは失業保険です。

これは退職後にハローワークで申請すれば、誰でも平等に受けられる制度です。

年齢によって受給できる手当の上限が決まっており、賃金日額もあなたの給与の60%程度です。3つの中で1番手当の金額が少ない印象です。

あなた自身が、ハローワークで直接手続きする必要があります。

 

 

 

次に、傷病手当金です。

傷病手当金は、あなたの会社が加入している健康保険組合から給付されます。

働ける状態になく、会社から給与を一切もらっておらず、4日以上働いていない事が確認できれば最大で1年6ヶ月受給できる制度です。

手当は、あなたの月々の給与の約70%を受給できます。

医者の診断書がもらえれば、あとは会社の指示に従って必要書類を書いて提出すれば大丈夫です。

 

 

最後に労災です。

正しくは「労働災害補償保険」と言って、厚生労働省が管理している公的な制度です。

うつ病も立派な労災になるとは思いますが、私の経験では精神障害を労災認定するのはハードルが高い印象です。

なぜなら、労災認定は労働基準監督署に届出をして認定してもらうのですが、見た目で判断しやすいケガと違って、それが証明されるまでの期間が1年以上と長くなりがちです。

なにより、労災保険は100%会社支払いの保険です。

労災件数が増えると、会社が負担する保険料も増えるため、会社によっては労災扱いにするのを嫌がる場合もあります。

それでも、労災認定になるとあなたが負担しなければいけない医療費はゼロになり、給与の80%を受給できます。

また、完全に治癒されるまでずっと受給できる制度なので、1番労働者にメリットのある制度と言えますね。

失業保険受給の条件

それでは、1番申請しやすい失業保険の受給資格を確認してみましょう。

 

・離職日以前の2年間の間に、雇用保険に加入している期間が1年以上ある
・働く意思がある

 

上記の2点が当てはまっていれば申請できます。

ただし、この手続きはあなた自身でしなければならないので、必要書類が揃ったら、できるだけ早めにハローワークで続きを済ませておきましょう。

 

失業保険の給付制限期間と免除方法

本来は自己都合で退職した場合は、すぐ手当が受給できるわけではありません。

失業手当がもらえるまで給付制限期間があるのです。

・待期期間7日間
・給付制限期間3ヶ月

 

上記の期間も就職活動をした上で、それでも決まらない場合に受給できます。

 

ちなみに、この期間はハローワークで必要書類を提出したあとに設けられる日数です。

例えば、退職後に会社から「離職票」と「雇用保険被保険者証」が送られてくるはずです。

その書類が届くのが遅ければ遅いほど、失業手当がもらえるまで期間が空いてしまいます。

 

私は辞めた会社がすぐに送ってくれなかったので大変苦労しました。

あなたも、なかなか書類が届かないようであれば催促するぐらいの気持ちでいましょう。

 

また、障害者手帳を持っているような「就職困難者」に当てはまる場合は、給付制限の期間がないため、待期期間である7日間が終わればすぐに失業手当がもらえます。

ほかにも、就職活動の報告も4週間に1回で済みますし、障害者窓口も利用できるようになります。

該当する場合は、障害者手帳を忘れずに提出するようにしましょう。

失業保険の受給期間と延長方法

自己都合の退職の場合、給付制限もありますが、勤続年数によって受給期間も決まっています。

1年~10年未満  90日
10年~20年未満 120日
20年以上~    150日

 

ただし、これも障害者手帳を持っている場合は、最大300日の失業手当がもらえるようになります。

なので、約1年間はじっくり仕事を探す事ができますね。

 

それでも「働きたいけど、働けるまで時間がかかりそうだな」という場合もあります。

私もそうでしたが、うつ病の誰もがぶつかる問題と言えますよね。

失業手当は、あくまで働く意思がある人前提ですから、気が引けます。

でも大丈夫です。

必要な手続きをすれば、受給期間を延長する事ができます。

・医師からの診断書
・離職票
・雇用保険被保険者証
・印鑑

を持ってハローワークに申し出ましょう。

 

すると「受給期間延長申請書」が渡されるので、必要事項を記入して下さい。

そうすれば「受給期間延長通知書」がもらえて、最長3年まで延長する事ができます。

ちなみに、受給期間が延長できるだけであって、もらえる手当が増えるわけではないのでご注意下さいね。

もし、あなたがハローワークに行ける状態でないならば、郵送でも、代理人に委任する事も可能です。事前にハローワークに電話で確認しておくと安心ですよ。

さいごに

このように、うつ病であったとしても利用できる制度をフルに使って、金銭面を心配する事なく休養し、気持ちが安定したら就職活動する事もできます。

 

1. 障害者手帳が取得できるようであれば取得しておく
2. 退職後も会社の健康保険を任意継続し傷病手当金をもらう
3. ハローワークで受給期間の延長手続きをしておく
4. 傷病手当金が終了したら失業手当の手続きを行う

 

上記の方法であれば、最大で傷病手当金1年6ヶ月と失業手当約1年分をもらう事が可能なはずです。

それでも1番良いのは、長引く事なくうつ病が寛解する事です。

今まで無理した分しっかり休んで、無理のない範囲でできる事から始めてみて下さいね。