社会不適合者とは、どういう人を指すのでしょうか?

 

「社会の要求に応えて生活するのが困難な者。社会に適合できない人、上手くやっていけいない人。」

 

辞典で調べてみると、範囲がざっくりとしていますし、コミュニケーション能力が低い私も「社会不適合者なのかな?」と思ってしまいます。

 

そして、よくよく考えてみると、社会に適合できていないという事は、そんなに悪い事なのでしょうか?

 

犯罪をしているわけでも、相手に迷惑をかけているわけでもありません。

 

そもそも、この表現が指す「社会」とは、どの社会を指しているのでしょうか?

 

一見、ネガティブなイメージがある「社会不適合者」。

 

人とは違う個性を悪い事だと押し殺すのか、それとも長所として活かすのか、考え方はあなた次第です。

 

社会不適合者とはどんな人の事を言うのか、一緒に確認してみましょう。

 

社会不適合者ってどんな人?

組織の中では、足並みを揃える事が重要とされています。

 

そのため、普段の業務に疑問を持ったり、その場の空気を読んで発言できない人は変わり者扱いをされてしまうのです。

 

そして、そんな事を繰り返しているうちに、コミュニケーションが取れないと判断され、「社会不適合者」というレッテルを貼られてしまいます。

 

ほかにも、下記のような特徴があります。

・人が信用できない
・時間にルーズ
・自意識過剰
・嘘をつきやすい
・劣等感が異常に強い

 

誰しも持つ感情ではありますが、社会不適合者の場合はその気持ちを隠す事なく、過剰に周囲に表現してしまうのが大きな特徴です。

自分は社会不適合者だと自称する人

特徴を読んでいると「私も社会不適合者なのかな?」と、不安になりますよね。

 

でも、自分で気付き心配している人の場合は、社会に適合しようとしているからこその不安なので、私からすれば社会不適合者とは無縁の人です。

 

なぜなら、本当の社会不適合者は、そもそも自分がそうだとは思っていません。

 

 

周囲からすれば明らかに個性的なのに、自分自身で疑問に持つ事もなく、むしろそれが普通だと思っているので、空気を読まず発言してしまうのです。

 

さらに、「自分は正しい」と心から思っているので、否定しようものなら周りがおかしいと思ってしまう場合が多いです。

 

 

ですから、自称している人は、少し自虐的になっているだけと言えます。

 

真面目で少し不器用で、周囲に振り回される事により心身共に疲れて、自分を見失っているのかもしれませんね。

 

会社での評価が、あなたにとっての全ての評価ではありません。

 

誰しも向き不向きがあります。

 

そういう時こそ、会社の人ではなく、信頼できる友人や家族などに、あなた自身の事を聞いてみて下さい。

 

きっと、そんな心配は「とりこし苦労だった」と気付くはずですよ。

対人恐怖症など精神疾患である可能性も

全ての人が、最初から社会不適合者だったわけではありません。

 

育った環境や、会社で嫌がらせに合うなど、何かしらのキッカケがある場合が多いです。

 

 

そして、自分ではどうする事もできないような症状の場合は、精神疾患を抱えている事も少なくありません。

 

なぜなら、社会不適合者の特徴は、対人恐怖症や適応障害、強迫性障害やうつ病などの症状に似ている場合が多いからです。

 

そういった精神疾患だった場合は、本人では気付きにくいため、周囲に指摘されて病院に行って初めて発覚します。

 

私の周りでも、長年仕事ができないとして扱われていた人が、ちゃんとした病院で検査したところ、発達障害だったという事もありました。

 

 

病気であったからと言って全てが解決するわけではありませんが、原因を突き詰める事によって本人が楽になる事もありますし、周囲も対応の仕方が分かってきます。

 

本人が気付けないからこそ家族や友人が気付いてあげて、専門の病院やカウンセリングを受けてみる事をお勧めします。

社会不適合者に向いている仕事

社会不適合者と呼ばれてしまう人は、コミュニケーションを取るのが苦手で、規則の中で縛られる事に疑問を持ち、個人で黙々と行う作業が向いていると言えます。

 

だからこそ、その長所を活かせる仕事を探してみましょう。

・自営業
・プログラマー
・デザイナー
・ライター
・工場ライン作業
・研究職

 

組織の中で働くならば、比較的黙々と作業できる工場や研究職がお勧めです。

 

時間に縛られず働きたいならば、フリーランスになるか、いっその事起業してあなたの得意な事で稼ぐのも1つの方法です。

 

もしかしたら、周囲からは「起業なんてムリだよ!」と批判されるかもしれません。

 

けれど、組織の中で働こうが、起業して1人で頑張ろうが、どちらも大変な道である事は変わりありません。

 

大事なのは、あなたの個性を押し殺す事なく、それを活かして無理なく働き続ける事です。

 

何をするにもリスクはつきものです。

 

それこそ、自意識過剰で根拠のない自信が必要な時だってあるのです。

 

興味のある仕事から挑戦してみましょう。

社会不適合者は常識の枠を超えた考え方ができる人

精神科医のアルフレッド・アドラーに、こんな言葉があります。

 

「暗い」のではなく、「優しい」のだ。
「のろま」ではなく、「丁寧」なのだ。
「失敗ばかり」ではなく、「たくさんのチャレンジをしている」のだ。

 

このように、否定的な言葉であったとしても、見方を変えるだけで受け止め方はガラリと変わるものです。

 

 

「社会不適合者」も同じ事が言えるのではないでしょうか?

 

 

普通の人とは違う物の見方ができるというのは、常識を超えた考え方をする事ができます。

 

全ての人が同じレールの上を歩き、何の疑問を持つ事なく仕事をしていたら、新たなものは生まれませんし、成長する事もできません。

 

「社会」と言われる会社や世の中、世間とは違う考え方は、あなたにとって大きな武器です。

 

 

もしかしたら、「出る杭は打たれる」とも言いますが、あなたの事を否定する人もたくさんいるでしょう。けれど、そういう時こそ自分を信じる事が必要です。

 

嫌になるほど自分と向き合ってみて下さい。

 

そして、必ず行動に移してみて下さい。

 

さらには、あなたと同じ考えを持つ同志を集めてみて下さい。

 

 

あなたに合う「社会」がないならば、あなたがその「社会」を作っていけば良いのです。

 

世の中はどうしたって、大多数の人の意見が正しいとされています。

 

確かに、みんな同じであれば安心できるかもしれません。

 

でも、それがあなたにとっての幸せとは限りません。

 

悲観的で惨めな生き方をするより、少しレールから外れたとしても、楽観的に考え行動に移す方がきっと楽しい人生になるはずです。

 

何を言われても自分を信じて、あなたの個性を活かせる仕事を追い求めていきましょう。