有給とは名前の通り、休んだとしても賃金が支払われる休暇日の事です。
一定の条件を満たせば、正社員はもちろんの事、契約社員、派遣社員、フルタイムのアルバイトやパートも取得できます。

 

ところが、この便利な制度を、何かと理由をつけて使わせない会社も残念ながら存在します。むしろ、休んだ分だけ減給してしまう場合もあるぐらいです。

 

私自身、前の会社は「有給を取得する」なんてある意味賭けのようなもので、上司の気分次第で決められていました。今思えば、明らかにおかしい環境ではありましたが、その会社で働いている以上、従わなければいけなかったのです。

 

あなたの会社も「そんな事で休むな!」なんて言われるようであれば、明らかに異常な状態と言えます。

有給は、条件を満たせば誰でも使える制度のはずです。
遠慮せず堂々と休めるように、あなたも正しい知識を身につけておきましょう。

※この記事は社会人歴10年のプロライターさんに代筆していただきました。

 

有給がない会社はブラック企業だ

ある日、パートさんが総務の私に尋ねてきました。
「前の会社では有給がないって言われたんだけど、この会社では有給はあるの?」

そのパートさんはフルタイムで働いていましたので、私は「もちろん、取れますよ」と笑顔で答えたところ、喜んだ表情を今でも覚えています。

 

案外、有給は「会社が決めている制度」と勘違いされているようですが、入社日から6ヶ月間働き、出勤率が8割以上であれば、どんな雇用形態であったとしても平等に利用できる法律で定められた制度です。

 

だからこそ、あなたが正社員で毎日頑張って働いており、正当な理由であるにも関わらず、上司から承認を得られないとしたら、それは明らかな違法行為です。

会社側からすれば、支払う給与の分だけ休まず働いて欲しいのは理解できますが、ずっと働いていれば様々な事が起きます。

 

葬式や結婚式などの冠婚葬祭、あなた自身の体調不良でも使えるはずです。
もちろん、リフレッシュとして旅行に行くために取得しても何の問題もありません。

 

それなのに、会社では「認めらない!」なんて、あまりにも辛い現実であり、優しさのないブラック企業と言えるのではないでしょうか。

有給は法律できちんと決められている

有給とは、年次有給休暇の略であり、労働基準法第39条で認められた権利です。
法律で決められた労働者に対する権利であるからこそ、本来であれば、特別な理由を除いて会社側は有給休暇の取得を拒否する事はできません。

 

だからこそ、週5日のフルタイムで、6ヶ月以上働いている人であれば10日間の有給休暇が与えられるはずです。
そして、その日数は1年ごとに取得できる日数が1日ずつ増えていきます。

 

さらに、実は取得理由も言う必要はありません。
私も「何で休むの?」と毎回確認される作業は嫌でしたが、仕方なく適当な理由を言っていましたね。大抵は「私情で」と言っておけば、問題ないはずですよ。

 

ただし、会社が繁忙期の場合は、あなたが休みたい日を変更してもらうように、会社側が求める事は可能です。
でも、繁忙期に休むと本人も大変になるはずなので、落ち着いた頃に有給を取るのが一般的ですよね。

 

このように、有給がない会社は労働基準法違反になりますので、法律を無視した違法行為と言えるのです。

有給が取得できない会社には罰則もある

有給がない会社は法律違反になりますので、もちろん罰則があります。
懲役6ヶ月または30万円以下の罰金が課せられる可能性があります。
ただ、私としては会社に対する罰則としては、「軽すぎるのでは」という印象を受けます。

 

そして実は、働き方改革の一環として、年間の有給休暇消化日数が5日未満の社員については、会社側が有給休暇を取得するべき日数を指定する事が義務付けられました。
これは、平成31年4月1日から適用されます。
こちらも、違反した場合は30万円以下の罰金が課せられます。

 

会社全体の有給取得率が低い場合、もしかしたら、あなたの会社も近々夏季や年末年始などの休みが増えるかもしれませんよ。

有給が取れなくても違法ではない場合

労働者の権利ですから、「入社したばかりの私でも休める?」と考えてしまいますが、残念ながら入社したばかりでは、有給は取れません。

下記の条件に当てはまる場合は、有給が取れなくても違法ではありません。

 

・勤続歴が6ヶ月未満
・年間の勤務日数が48日未満
・請負契約になっている

派遣社員でも、もちろん6ヶ月以上働けば有給は取れます。

でも、6ヶ月の間に1ヶ月以上の空白ができてしまった場合は、有給休暇は付与されませんのでご注意下さい。

 

違法でない理由はごく1部です。
大半の社員が、会社のカレンダー通り働いていれば、問題なく有給が取れるようになるはずですよ。

会社が有給を取らせてくれないときの対策

違法であったとしても、悪質な場合は、分かっていたとしても有給を取らせてくれない会社も中にはいます。

 

そういった場合は、もちろんほかの社員も巻き込んで、会社側と直接交渉するのも1つの方法です。私も、少人数の職場の場合は直談判した思い出があります。

 

「給料を上げて!」という要求ではないため、本気で訴えると意外と会社側も受け入れてくれる可能性があります。

まずは、諦めず話し合ってみて下さい。

 

「そんな状況ではない!」という場合は、労働基準監督署に相談する方法があります。
違法で悪質である場合は、間に入って解決してくれる事もありますので、まずはあなたの会社を管轄している労働基準監督署に電話で相談してみましょう。

 

ただし、在籍中に相談するのはなかなかハードルが高い印象です。
私の同僚で、会社には秘密で相談した男性社員がいましたが、労働基準監督署側から会社に連絡があると、社内で犯人捜しが起こってしまいました。

 

匿名であったとしても、規模が小さい会社の場合は大変です。
労働基準監督署に相談するのは、最終手段と考えておいた方が良いでしょう。

最後に

私としては、1番お勧めしたい解決方法は転職する事です。

なぜなら、有給がない会社の場合は、他にも問題を抱えている場合が多いからです。
経費削減としてギリギリの人数で業務をこなしているため、ひとりでも休むと大変になってしまうので、まず有給を認めてくれません。

 

そして、休めば減給するなどして、金銭面でも追い詰めてくる場合が多いです。
それは私の実体験や、周囲の話を聞いて、そのような印象を受けました。

 

だからこそ、正社員で有給がない会社の場合は、よっぽど給料よくない限り、続けていくのは精神的に厳しいはずです。
「そんな事ぐらいで」とは思わずに、法律違反を平気でしている会社で今後も働いていくのか、十分検討していく必要があります。

 

私は転職して、安心して有給が使えるようになりました。
労働者の権利ですから、転職先の社員からすれば当然なのでしょうが、私からすればとても嬉しかったです。

あなたも、有給以外の面でも不安要素があるのならば、転職も視野に入れてみて下さい。
もっと快適な職場環境が、あなたを待っているかもしれませんよ。